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■ セロトニン2014. 4.27

 先日、勤務中の会社で突如停電が起こり、送電線の故障回復までおよそ二時間を要した。今の仕事は百パーセント電力に依存し、パソコンが使えないと何もできないということに少々驚きを感じた。その反動からくるのか、ストレスから開放され、休日の無心になって行う野菜作り、果樹栽培、日曜大工は疲れていても楽しい。特に、この時期の太陽の下での農作業は最高に気分が良い。
 セロトニンという言葉を良く耳にする。脳内の神経細胞、セロトニン神経はセロトニンという物質を合成し神経の情報伝達を行う。セロトニンは他の神経伝達物質であるドーパミン(喜び、快楽)、ノルアドレナリン(恐れ、驚き)などの情報をコントロールし精神を安定させる作用がある。セロトニンが不足すると感情にブレーキがかかりにくくなるため、快楽から抜け出せずに依存症に陥ったり、うつ病になりやすいなどといった指摘もあるようだ。
 有田秀穂著「脳を活性化する」より、セロトニン神経の活性化方法について掻い摘んで紹介する。『お祭りの、ワッショイと言って神輿をかついで練り歩くことは、セロトニン神経を活性化する。リズム運動なら無心に行われる限り種類を問わない。座禅の丹田呼吸法は、無言で行われる腹筋のリズム運動であり、読経や念仏は声を出す呼吸法である。声を出す呼吸法は発する言葉の内容がポイントで、想念が湧き上がるものは不適格。左脳の言語脳が動かない状況が良い。他者と一緒に声を合わせることは、心を合わせることにつながり、一体感や絆の心地良さが生まれる。日常的に行う座禅の呼吸法は脳内にセロトニンを蓄積しストレスに対する心身の復元力を養うことができる。』
 読経の呼吸法少し難しいが、丹田呼吸法は一度習えばいつでもどこでも実践できる。また、お祭りの神輿担ぎは、合気道の稽古では舟こぎ運動に当たる。室内での長時間に及ぶゲームやパソコン操作はセロトニン神経を衰えさせる。外に出て太陽にあたり、適度な運動、特に無心に行うリズム運動でセロトニン神経を鍛えよう。