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■ 刻苦光明必盛大也2014.12. 7

 先月は、安野師範講習会を尾道の八木先輩とともに開催し、無事終了した。福山での開催ということで、準備では先輩に、また当日は福山合気会の方に随分とお世話になった。稽古で特に印象的だったのは、道場の壁に貼られている柔道の技の名前から、合気道の技をイメージしての稽古だった。安野師範の自由な発想による楽しい、充実した稽古だった。また、生田合気道部の先輩、後輩と楽しく稽古することができた。
 安野師範の受身でいつも感じることは、当たりの強さだ。プロとしての稽古量は、我々素人とは比較にならないし、稽古相手の人数も想像できないほどだ。しかし、素人だからプロには敵わないという諦めの気持ちは持ちたくない。プロにはできないが、素人だからできることがあるはずだと思っている。容易なことではないが、工夫すれば、必ず、強さが得られるのではないだろうか。
 スポ少の合気道オープン交歓会が功を奏したのか、入門部、少年部で見学していたお母さんが稽古を始めることになった。現在三名のお母さんが既に道着を着て稽古を始められている。予定では六名の合気道女子会ができそうだ。ひとりのお母さんの勇気ある決断が、大きな波紋となった。一時間座って見ている方が楽ではあるが、同じ一時間なら、子どもと一緒にどうですかと、かねてより誘っていたところだった。お母さんの参加で、子ども達は楽しそうにしているが、度を過ぎると、時には“カツ”を入れることになりそうだ。子ども達が少年部を卒業するまで、怪我のないよう頑張って続けて頂きたい。
 『刻苦光明必盛大也』(こっくこうみょうかならずせいだいなり)という禅語がある。苦しみに耐えてこそ大いに光り輝くものが得られるという意味だ。楽な方に流されるか、または、敢えて困難な道を選択するかという時に、困難を洗濯するには勇気が必要だ。この選択は日々の生活の中にも、大小問わず常にある。楽なほうに流されることのないよう、この言葉を戒めとしたい。