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■ 腰痛2015. 5.10

 入門部、少年部のお母様見学組が、女子部として稽古を始めて半年が経過した。今では、合気道の動き、体裁きに慣れ、受け身も取れるようになった。また、一教、入身投げ、四方投げのなどの基本技もできるようになった。
 しかし、ここに来て少し気になるのが、“腰が痛い“という言葉を耳にすることだ。日常生活に原因があるのであれば、その改善が必要だが、合気道の稽古が原因であれば、体や腰の使い方に問題があるのではないだろうか。詳細に分析してみないと確かなことは言えない。
 自分自身を振り返ってみると、腰や腕や膝の痛みに悩まされてきた。顔を洗う時に前かがみの姿勢ができない程の腰痛でも、アドレナリンのせいか稽古後には痛みは消えている。強烈な胸取二教の受け身で手首関節の骨が欠け、手首の痛みと腕の痺れが取れない時も稽古した。また、座技正面打一教裏の受け身では、膝に自分の体重を乗せ回転するとき、無理をして膝を悪くした。腰・腕・膝痛は、自分のなかでは激しい稽古に耐えてきた勲章のようなものだが自慢にはならない。
 腰は身体の中心にあり、その末端に手と足がある。手足を腰と結んで稽古することを忘れてはいけない。手を動かすときは、必ず中心の腰を意識することが大切だ。諸手取り一教の掴まれた手の動きを考えてみる。手が身体の中心から離れるに従って掴まれた手を上に持っていくのに大きな力が必要となる。従って、掴まれた手がいつも身体の正面にあるように、腰と手を同時に動かし、らせん状に手を上に持っていく。手だけの動きでは力技になってしまい、無理な動きが発生する。
 稽古の中で腰を鍛えていくことはできる。準備運動で行っている四股踏みを正しく行うこと。技のなかでは、体幹をねじらないように使うこと、受け身を多く取ることで自然と腰は鍛えられていく。また、腰を柔らかくするため、脚を前後左右に振る、外旋内旋する方法もあるようだ。腰も関節であり、可動範囲を広くするよう、また、狭くならないよう努力することで腰痛予防し、いつまでも稽古できるようにしよう!


合気道光輝会/大畑博