[戻る]
■ 合わせる2015. 8. 2

 大島大橋を渡り、周防大島に入ると“ALOHA“文字が目に入ってくる。明治十八年、日本から最初にハワイに移民した九百四十四人のうちの三割が、この大島出身だったそうだ。カウアイ島とも姉妹都市の関係にある。夏は海水浴、魚釣り、フラダンスなどで多くの人が訪れている。夏休みの土曜日は毎週、ホテルの野外ステージにフラダンサーが集まり、子どもからお年寄りまで多くの人がフラダンスを披露し、賑わっている。八月一日は百二十チームが参加とのこと。
 このサタフラに女子部の四名と入門部・少年部の四名、女子部フラチームが出演した。運よく日本テレビ情報番組ZIPの番組収録で女子アナのフラダンスと打ち上げ花火を見た直後の出演。司会から“合気道サークルからできたフラチーム、“さすがにキレがあります”というおかしな解説。四曲、二十分の舞台だった。手足の動きは揃っていて綺麗なフラダンスだった。子ども達は練習を始めたばかりなので、合わせるのが精一杯というところだ。暑い日ざしの中からライトが灯るまで二時間あまりだったが、間近で見ることができたので飽きることはなかった。
 フラダンスは一人で踊る時は人に合わせる必要がないが、二人、三人と人数が増えるにつれて合わせることの難易度が高くなる。シンクロのように一糸乱れぬ手脚の動きと、フラダンス特有の柔らかい動き、そして絶やさぬ笑顔がフラダンスの魅力だ。一つ一つの基本的な動作を正確に覚えること、曲に合わせること、そして、間違えないことが大切ではないかと見ていて感じた。
 合気道においても基本技を正確に覚えることに尽きる。また、フラダンスのような合わせ方ではないが、相手に合わせることも大切なことになってくる。しかし、これができるようになるには、かなりの稽古を積まなければならない。身体の硬い人、柔らかい人、自分より身長の低い人、高い人、それぞれに技のかけかたが異なるはずだ。日頃の稽古の中で、相手に合わせた技のかけ方があることに気が付くのは容易なことではない。


合気道光輝会/大畑