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■ 演武会2015.11. 8

 平成十二年、彩が丘まつりの野外ステージで、四名の子ども達と行った演武が第一回目で、成果発表としての演武会は今年で十五回目となる。他会の賛助演武は何度も行ってきたが、近年は成果発表の演武会だけ行っている。一般部の稽古は発表内容の技をまとめる時間を取るだけで十分だが、子ども達は、夏休みを過ぎてから演武の稽古を始めても、休みがちな子には時間が足りない。
 たくさんの人が見ている前で演武をするという緊張感によって、稽古に対する真剣度が増して来るため、演武会は上達できる絶好の機会だ。この機会を自ら逃してはならない。何度も稽古して自信がついてくると、応用技に挑戦したくなってくるのだが、白帯の間は平常心を持って基本技を確実にこなすことを目指さなければいけない。同じ技を演武しても、無駄な力と無駄な動きがなく、中心がぶれることなく、そして立ち姿が良ければ、誰がみても美しいと感じるものだ。多くの技をこなせることも大切だが、技の中身を充実させることを優先して欲しい。
 雑誌合気道探究には、全日本合気道演武大会で演武された師範の演武テーマが書かれている。白帯の人にそこまでは要求できないが、黒帯の人は、是非、自分自身のテーマを持って演武に臨んで欲しい。付加価値を持って演武することで、より充実した演武会になることを期待している。
 演武では、“受け“が成功の大きな要素を占める。自分の合気道を引き立たせるのは自分自身の力ではなく、受け手の力と言っても過言ではない。”自分“と”受け“が一体となって演武できれば最高の時間を共有することができるだろう。これが他の武道にはない合気道特有の良いところではないだろうか。
 昨年の演武会後に光輝会女子部が結成されたので、今年は初の女子部演武となる。全員参加とはならなかったが、とても有難く思っている。親子で演武を楽しんで頂きたい。そしてこの演武会で、平常心を持って、自分が思い描いた演武ができるかどうか試して頂きたい。


合気道光輝会/大畑