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■ 少年部2016. 4.30

 春になると、いろいろな動きが始まる。少年部の見学者、体験者は春に限らないのだが、四月は特に新会員の入会を期待してしまう。一般部は男性が多いが、入門部、少年部は女性のほうが多いのが最近の傾向となっている。私の母校もそうだが、学生時代の四年間で、女性は二人だけだったが、今は男女の比率が変わってきている。力を必要としない、逆に力を抜くことに四苦八苦する合気道の技は、女性に適している。また、自分より大きい男を投げる時の快感に取り付かれてしまうのではないか。
 子どもが合気道の門をたたくのは、自分の意志ではなく、親の勧めによることが大半だ。どのような理由であれ、稽古をとおして礼儀は身につけてもらう。稽古はマンネリ化しないよう色々な試みを行っている。とにかく真剣に稽古に取り組み、一所懸命に技を覚えることが楽しくなるように工夫している。真剣に稽古した結果として、合気道が上達する、自分に自信が持てるようになる、そして自分自身が変っていくことを思い描いている。
 ここで、稽古を真剣に取り組むことができるかどうかが一番の問題となるが、それを妨げる悪魔が必ず現れる。その悪魔を追い払うのは、自分自身の力以外に、保護者の力も大きい。しかし、休まず稽古に来ることができても、もっと上手になりたいという意欲のスイッチを切ってしまうのは、自分自身、稽古相手、指導者であろう。その中で、自分自身の中に住む悪魔が一番厄介だ。自分の中には、楽をしたい、苦しいのは嫌だという悪魔がいる。その悪魔に勝った者だけが本当の楽しさ、幸せを感じることができる。
 また、いつも相手に思いやりを持って稽古しなければならない。技のなかでも相手に合わせるように指導している四方投げは、相手に対する思いやりを育むものだと思っている。全員が四方投げを得意技として欲しい。指導は、一人ひとり、良いところを見つけてほめるようにしたいと思っている。


合気道光輝会/大畑